花を上手に飾る3つのコツと上手な飾り方
最終更新日:2023/03/14
撮影/阿部吉泰 取材・文/入江由記
家に帰ったとき、家事の合間……ふとした瞬間にお気に入りの花が目に入ると、幸せな気分に。
3つのコツをマスターすれば、誰でも簡単にセンスの光る素敵なアレンジメントが楽しめます。
心を癒やしてくれる花のある暮らし、始めてみませんか。
監修 宮崎いくみさん
みやざき・いくみ●フラワーコンシェルジュ。フラワー装飾技能士1級。フランス国家検定DAFA1級。花のアトリエ&レッスン「ビアンカキャンディ」主宰。
知っておきたい花や花瓶の選び方をご紹介。
「なかなか上手に花を飾れない」という方も、3つのコツを意識するだけできっと解決するはずです。
花を飾る基本の道具
はさみ
切れ味の悪いはさみは花の水揚げ※の大敵! 新鮮な花を傷めないためにも、よく切れるものを選んで。太くて硬い枝ものを切るときは、専用のはさみを使うと便利。
花瓶
高さ15cmほどのお気に入りの花瓶を一つ準備しましょう。ピッチャー型は口がすぼまっているので花を固定しやすく、形が決まりやすいため初めての方にもおすすめ。
簡単にキレイに仕上がる花瓶の選び方
高さ15cm程度のピッチャー型の花瓶は、初めてでも生けやすく一つ持っていると便利です。
バリエーションを増やすなら、高さのある花をキレイに見せる細長い花瓶と、少量の短い花を生けやすい高さ10cm程度の空き瓶などの低めのものをプラスしましょう。
この3種類があれば、アレンジメントの幅がぐんと広がります。
1.でき上がりをイメージする
その日に着たい服を選ぶように、かわいい、かっこいい、爽やかなどテーマを決めて、でき上がりのイメージを膨らませましょう。
「今日はピンク」など、色を決めると花選びがスムーズ。色を使い過ぎるとまとまらないので2色程度に。
2.主役の花を一つ選ぶ
夏はあじさいやひまわり、秋はコスモスやダリアなど、旬の花を選ぶと部屋の中でも季節を感じることができます。
主役の花は、1本の茎に一つの花を付ける1本咲きタイプがおすすめ。存在感があり華やかな印象になります。
この時季におすすめの主役
あじさい、カラー、バラ、スカビオサ、しゃくやく、カーネーションなど
3.脇役を選ぶ
1本の茎から枝分かれするスプレー咲きタイプの花を入れるとアレンジに深みが出ます。使いやすいのは、ユーカリやアスチルベなど。
葉ものや枝ものをプラスするとボリューム感が出て、ナチュラルな雰囲気に仕上がります。
この時季におすすめの主役
ロシアンオリーブ、アスチルベ、リョウブ、マトリカリア、ユーカリ、グリーンベル、レースフラワー、ビバーナムなど
ピンクをベースにした、やさしくてフェミニンな印象のアレンジメント。
シックな色みのバラを合わせることで、エレガントさもプラス。
すべての花材を切り分け、水に葉が浸からないよう下葉を取ります。
茎は水揚げがしやすいように、斜めに切るのがポイント。
主役と脇役の花の比率は1:1に。
1本1本高低差をつけ、一番高いものが花瓶の1.5倍程度になるように生けます。
低いものは花瓶のフチから花が出る高さに。
いろいろな向きに生けると立体感が出ます。
脇役は主役より高さを出し、一番高さのあるものが花瓶の2倍程度になるように。
主役に合わせて1本1本高低差をつけながら、主役と主役の間に入れていきます。
脇役をユーカリに替えてアレンジ!
ピンクやベージュのかわいらしいアスチルベを、ナチュラルなユーカリにチェンジ。
グリーンが映え、爽やかな印象に仕上がります。
ピンクやベージュのかわいらしいアスチルベを、ナチュラルなユーカリにチェンジ。
グリーンが映え、爽やかな印象に仕上がります。
すべての花材を切り分け、水に葉が浸からないよう下葉を取ります。
茎は水揚げがしやすいように、斜めに切りましょう。
3種類の花材の比率は1:1:1に。
1本1本高低差を出しながら、2種類の花をいろいろな向きに生けます。一番高い花が花瓶の1.5倍程度に、一番低いものが花瓶のフチにくるように生けます。
リョウブなどの枝ものは水揚げ※がしやすいように、茎を二つに割るように切りましょう。
長さを花瓶の2倍程度に切り、もっとも高くするとバランスが整います。
※切り口を切り直して、水の吸い上げをよくするために行う作業。
空き瓶でアレンジ!
高さ10cm程度の空き瓶を使って、少量を生けるとシンプルでかわいらしい印象に。
玄関や洗面台、キッチンカウンターにおすすめです。